
今日は、アンデルセン童話の「裸の王様」という物語をお話しします。
この話、皆さん知ってますか?
聞いたことありますか?
とても有名なお話なので、皆さん一度は聞いたことあるんじゃないかなと思います。
では始めます。
昔々、ある国のあるお城に王様が住んでいました。
王様は新しい服が大好きで、服を買うことばかりにお金を使っていました。
王様はいつもきれいな服を着て、みんなに「いいな」「いいな」「王様素敵です」と言われることが大好きでした。
1時間ごとに服を着替えて「見て見て、素敵な服でしょう?」と、みんなに見せびらかしていました。
ある日、王様のもとに2人の男がやってきました。
実はこの男たちは詐欺師でした。
詐欺師。
嘘をついて人を騙す詐欺師でした。
2人は国の人々に、自分たちは布織り職人だと嘘をつきました。
布を作る職人だと嘘をつきました。
布というのは服とかを作るこの生地のことですね。
こういう機織り機で布を作ります。
布を織ります。
この2人は、自分たちは布を折る職人だ、そして世界一の布を作れる一流の職人だと言って人々を騙していました。
騙す。
「へぇーそうなんだ」って信じ込ませていました。
詐欺師たちは何かを見せるようにして、「見てください、この布は特別な布なんですよ。」
「バカな人と、自分に相応しくない、自分に合わない仕事をしている人には見えない布です。」
「この布は賢い人と、自分に相応しい仕事をしている人にしか見えません。」と言いました。
その噂が、お城に住む王様にも伝わりました。
その噂を聞いた王様は「よし、その布で服を作らせよう」と考えました。
もしそのバカには見えないという布で作った服を自分が着れば、誰がバカで誰が賢いかわかる。
バカな人間を見つけられる。
そうすれば、賢い家来だけを集めて、この国をもっと素晴らしい国にできると考えました。
家来というのは王様に仕える人ですね。
王様の下で働く人です。
王様は、そのバカには見えない布で服を作らせて、その服を自分が着て、その服が見える賢い家来だけを集めて、国をもっと良くしようと考えたんですね。
そして王様は、詐欺師たちに大金を渡して、お金をたくさん渡して、服を作るように命じました。
詐欺師は喜んでその仕事を引き受けました。
「分かりました。やります。作ります。」と仕事を引き受けました。
詐欺師たちは早速仕事に取り掛かりました。
機織り機で布を織り始めました。
本当は、機織り機には何もありません。
糸も何もありません。
でも詐欺師たちは機織り機の前に座って、布を織っているふりをしています。
一生懸命作っているふりをしていました。
そして時々王様を呼んで、「すみません王様、材料が足りません。糸が足りません。最高級のいい糸を持ってきていただけませんか?」と頼みました。
そして、その高級な糸をもらうと、その糸は使わずに自分たちのものにして、こっそり自分たちのものにして、また機織り機で布を織るふりをしました。
しばらくして王様は「まだできないのかな。ちゃんと進んでるかな。仕事が進んでるかな。」と気になり始めました。
でも、自分で確かめに行って、もし布が見えなかったらどうしよう...と思いました。
もし布が見えなかったら、自分はバカということになりますからね。
怖くて見に行けません。
そこで王様は、家来を呼んで「ちょっとあの布売り職人たちの仕事が捗ってるかどうか、進んでるかどうか、見てこい。」と命令しました。
家来に見に行かせました。
王様は、家来の中でも正直者、嘘をつかない正直者で賢い家来を選んで、その家来に見に行かせました。
「こいつなら頭がいいからきっと布が見えるはずだ。」と思ったんですね。
王様に選ばれたその家来は、詐欺師のところに行きました。
実はこの家来も、もし見えなかったらどうしよう...とちょっと不安になっています。
でも王様に言われたので仕方ないです。
見に行きました。
「神様...どうか布が見えますように。」と祈りながら機織り機を見ました。
すると何もありません。
当然何もありませんよね。
その家来は「なんで何もないんだ!」と言いかけました。
言いそうになりました。
でもその時、詐欺師が機織りを指差しながらと自慢げに話しました。
「見てください、素晴らしい布でしょう?この色も模様も綺麗でしょう?これは特別な技術が使われてるんですよ。」と自慢気に話しました。
家来は心の中で「どうしよう、何も見えない...私はバカだったのか...」と思いました。
でも、それは決して言えません。
言えませんね。
見えないと言ってしまったら、自分がバカだということがみんなにバレてしまいますから、言えませんね。
家来は見えないのがバレないように、見えているふりをしました。
見えているふりをして、「わぁ、本当に素晴らしい。
この模様も色合いも見事ですね。」と言って、詐欺師に話を合わせました。
そして、「王様もきっと喜ぶと思いますよ。」と言いました。
詐欺師たちは、「じゃあ、この布について詳しく説明しますから、それを王様にも伝えてください。」と言いました。
詐欺師たちは色や柄について細かく説明しました。
家来はその言葉を一言も聞き逃さないように一生懸命聞きました。
もし間違って王様に伝えてしまったら、後で王様が本物を見た時に、家来には本当は布が見えていなかった、つまりバカだということがバレてしまうからですね。
一生懸命聞いて、王様にそのまま伝えました。
しばらくしてまだ布が完成しないので、王様はまた別の家来を詐欺師たちのところに向かわせました。
この家来にも布は見えませんでした。
機織り機には何もありません。
でも、自分には見えないということを知られてしまっては大変です。
なのでさっきの家来と同じように、彼も見えてるふりをしました。
あたかも見えてるかのように「わぁ、素晴らしいですね。なんて見事な布でしょう。」と言ってその布を褒めました。
見えない布を褒めちぎりました。
そしてお城に帰って王様に「いやぁ、素晴らしい布でしたよ。王様によく似合いそうですよ。」と報告しました。
国中の人たちがその特別な布の噂をしています。
その布の噂で持ち切りでした。
みんなその布の話をしていました。
王様ももう完成が待ちきれません。
「早く完成しないかな。早くみんなに見せびらかししたい!」と思いました。
待ちきれない王様は家来達を連れて、一緒に詐欺師たちのところに行きました。
できてるかな、まだかなぁって様子を見に行ったんですね。
詐欺師たち2人はまた一生懸命働いているふりをしました。
そして「見てください、王様。立派な布でしょう?きっと王様に似合いますよ。」と言いました。
前に布を見に来た2人の家来も一緒になって「見てください。王様素敵な布じゃないですか?」と見えてるふりをして言いました。
王様は内心、何も見えないけど...と思いました。
でも王様は、それを口には出せません。
王様は心の中で「もしかしたら自分はバカなのかもしれない...王様にふさわしくないのかもしれない...」と思って恐ろしくなってきました。
なので、王様も同じように見えているふりをしました。
あたかも見えてるかのように「本当だ。君たちの言う通り、素晴らしい布だね。」と言いました。
一緒に来ていた他の家来たちも、みんな「素晴らしい!美しい立派な布だ!」と口を揃えて言いました。
みんな言いました。
その時、誰かが王様にこう言いました。
「そうだ、王様。この布で作った立派な服を、今度のパレードの時に着るのはいかがですか?国のみんなにお披露目しましょう。」
すると、周りのみんなも「それはいい考えですね」と賛成するので、王様も嬉しくなって「うん、そうしよう。」と言いました。
そしてパレードの前日、ついに服が完成しました。
出来上がりました。
詐欺師たちは服を完成させたふりをしました。
「王様、見てください。服が出来上がりましたよ。」
詐欺師たちはあたかも服を持っているかのように、こうやって両手をあげて、
「こちらがズボンです。」「こちらが上着です。」「それからこちらがマントです。」
と言ってみんなに服を紹介しました。
みんな「素晴らしい素晴らしい」と言いました。
本当は何も見えていないのに。
詐欺師は王様に服を脱ぐように言いました。
「王様、服を脱いでください。着替えましょう。」
王様は詐欺師たちに言われるがまま、服を脱いでパンツ一丁になりました。
パンツしか履いていません。
詐欺師たちは王様を鏡の前に立たせて、服を着せるふりをしました。
全部着せ終わると「王様、すごくお似合いですよ。」と言いました。
その場にいた人たち、みんな「本当に、すごくお似合いです。」と言って褒めました。
さて、ついにパレードの準備が整いました。
外には国中の人が集まっています。
みんなその特別な服の噂を聞いていたので、その服を一目見ようと集まっていました。
家来のうちの1人は、本当はないのに、裾を持っているふりをしながら歩きました。
裾というのはズボンとかスカートの下の部分ですね。
ズボンやスカートの下の部分を裾と言います。
家来の1人があたかも裾を持っているかのように、こうやって王様の後ろを歩きました。
王様はパンツ一丁で堂々と道を歩いています。
パレードを見に来た人たちもみんな、「わぁ素敵!」「本当に王様によくお似合いだ。」と言いました。
みんな本当は見えないということを、周りの人に気づかれないように、バレないようにしていました。
本当は誰にも見えていないんですけど、みんな見えるふりをしていました。
その時、突然「王様は裸だよ」という声が聞こえてきました。
小さな子供が王様に向かって「王様、裸だよ」と言いました。
子供は素直ですね。
その子の父親が慌てて「何言ってんだ!」と言って子供を黙らせました。
そして「すみません。子供の言うことなんで気にしないでください。」と言って謝りました。
でも、その子供の一言を聞いた周りの人たちは、みんなざわざわし始めました。
ざわざわざわざわざわざわ。
そして、ひそひそひそひそ話し始めました。
「王様ってやっぱり裸なの?」「服着てないの?」
「もしかして見えてないの私だけじゃないの?」「やっぱり裸だよね。」「私も実は見えてない...」
こうやってみんな、ひそひそと本当のことを話し始めました。
そしてついにみんな「王様は裸だ!」と叫び始めました。
王様は困りました。
王様自身にだって、本当は見えていないんですからね。
でも今更パレードを止めるわけにはいきません。
もう始まっちゃってますから。
もう歩いていますから、今更途中でパレードを止めることはできません。
王様はそのままパレードを続けました。
さっきまでは堂々と歩いていましたが、今は恥ずかしそうに歩いています。
そして、服の裾を持っているふりをしていたあの家来も、仕方なく最後まで見えない透明の裾を持ったまま、王様の後ろを歩いていきました。
裸の王様のお話はこれでおしまいです。
またね!