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みなさんに質問です。
日本で話されている言語は何語ですか?
もちろん、みなさんが今勉強している日本語ですよね。
でも実は、あまり知られていないかもしれないんですが、日本には日本語以外の言語もあるんですよ。
はい、日本語以外にもこれだけの言語があります。
こういった言語があるんですが、これらの言語は実はすべてユネスコによって消滅危機言語に指定されています。
消滅危機言語というのは、消滅、消えてしまう危険のある言語。
つまり、近い将来その言語を母語として話す人がいなくなってしまう可能性がある言語ということです。
ユネスコでは、日本で話されている言語のうち、この今私が話している日本語を除く8言語すべてが、消滅の危機にあるとしています。
これらの言語が日本のどの地域で話されているかを、まず見ていきましょう。
アイヌ語というのは、北海道にもともと住んでいた先住民、アイヌ民族の言葉です。
そして八丈語というのは、東京の南に位置するこの辺りで話されてきた言語です。
それ以外の6つの言語は、合わせて琉球諸語と呼ばれています。
琉球諸語の琉球っていうのは、昔沖縄にあった国の名前です。
もともと沖縄には、琉球王国という日本とは独立した別の国があったんですね。
その名前をとって、琉球諸語と呼ばれているんですけど、それはこの辺りですね。
鹿児島から沖縄にかけての南西諸島で話されてきた言語です。
ユネスコでは、世界の消滅危機言語を5段階に分類しているそうです。
これがその5つの段階ですね。
下に行けば行くほど、より危険な状態にある言語ということです。
これ、脆弱と読みます。
弱いという意味ですね。
脆弱に分類されている言語は、子どもも話してはいるけど、もう家庭内などの限られた場面でしか使われていない状態。
その次の危険は、子どもが母語として学ばなくなっている状態。
重大な危険は、主に祖父母の世代しか話せない、親の世代は理解はできても子供に話すことはしないという状態。
そして極めて重大な危険は、ごく少数の高齢者しか話せない状態。
そして誰も話さなくなってしまった言語は、消滅に分類されます。
日本のこの8言語のうち、アイヌ語は極めて重大な危険に分類されています。
つまり、消滅の一歩手前です。
そして八丈語と沖縄語が危険、それ以外が重大な危険に分類されています。
なので、もうどの言語も子どもたちへと継承されていないということですね。
下の世代に受け継がれていないということです。
日本には方言がたくさんありますよね。
私も普段、家族や友達と話すときは福岡の方言を使います。
関西弁とか東北弁とか有名ですよね。
だからこの琉球諸語、沖縄の言葉も、沖縄の方言みたいなもんなんじゃないのって思う方もいるかもしれません。
実際、かつては「沖縄方言」とか「奄美方言」っていうふうに呼ばれて、独立した言語ではなく、日本語の方言の1つとして考えられることが多くありました。
以前はですね。
でももし方言なのであれば、訛りとかはあっても、日本語母語話者が聞いたら、ま、ある程度は理解できるはずですよね。
でも実際のところ、これらの言語は日本語を母語とする人が聞いてもほぼ理解できません。
なので現在の言語学では、これらの言語は日本語とは別の独立した言語として扱われることが一般的になっています。
じゃあ、どうして日本にはこのようにたくさんの言語があるんでしょうか。
まず、ちょっと言語のルーツを見てみましょう。
この8つの言語の中で、アイヌ語は日本語とは全くルーツの異なる言語だと言われています。
その他の言語に関しては、日本語と共通の祖先を持つ言語だと考えられています。
つまり、この7つの言語は日本語と親戚のような言語なんですね。
その共通の祖先を日本祖語と言います。
で、およそ1500年から2000年前に、祖先である日本祖語から現在の日本語や八丈語と、このその他の琉球諸語に分かれていったと考えられています。
だから、アイヌ語はもう全然ルーツが違う言語。
こっちは日本語と祖先は一緒なんだけど途中で分かれていった。
さっき1500から2000年前に分かれたって言ったんですけど、その当時はね、この本土と南西諸島や八丈島などとの人の行き来は、今ほど盛んじゃありませんでした。
なので、それぞれの地域が独自の歴史や文化を、それぞれに発展させてきたんですね。
言語も長い時間をかけて、それぞれの地域で変化していきました。
ラテン語からスペイン語とかイタリア語っていう風に分かれていったのと、同じようなイメージです。
もともとは同じ祖先を持つ言語でも、1500年以上別々に発達していった結果、現在では、日本語を話す人が聞いてもほとんど理解できないほど違う言語になっているということです。
じゃあ、どうしてそれらの言語が消滅の危機にさらされているんでしょうか。
どうして話者が減ってしまったんでしょうか。
大きな理由の1つは、明治時代以降、1800年代後半から1900年代前半にかけて、日本全国で共通の、みんな同じ言葉を使う教育が進められたことです。
当時は、学校教育や行政を行う上で、全国統一の、共通の言葉を使うことが大切だと考えられていました。
例えば、学校で同じ教科書を使って授業をしたり、役所からの情報を全国に伝えたりするためです。
その頃北海道では開拓が進められて、先住民のアイヌの人たちが住んでいた地域にも日本の教育制度が広められました。
そして、さっきも言ったように沖縄にはもともと琉球王国という独立した国があったんですけど、沖縄も1879年に沖縄県になって、日本の教育や行政に組み込まれました。
学校では、もう全国統一で標準語による教育が行われて、日本語を使う人が増えていきます。
だから、その頃にこれらの言語が学校教育の現場で使われなくなっていったっていうことですね。
それからさらに現代になると、都市化が進んで多くの人が都市に移り住むようになりました。
それから、日本語で行われるラジオやテレビなどのメディアも普及していきました。
そういったいろんな要素が重なって、親から子へ地域の言語が受け継がれにくくなっていきました。
そして現在では、これらの言語が消滅の危機にあるということです。
ただ、最近ではこれらの言語を未来へ残すための様々な取り組みが行われているようです。
例えば、子ども向けに教室を開いたり、その言語の辞書や教材を作成したり、お年寄りが話す言葉を録音したり録画したりして記録に残す活動も広まっているそうです。
あとは大学とか、いろんな研究機関でも消滅危機言語の研究が行われています。
最近ではインターネットとかAIなどの新しい技術を利用した保存活動、残していくための活動とか、あとは若い世代の人たちによるSNSやYouTubeでの発信なども広がっています。
実は私が今回この動画を作ろうと思ったきっかけも、YouTubeだったんですよ。
YouTubeでたまたま、この与那国語を話す若い女性の動画を見つけたんですよ。
その方がとっても素敵で、ついつい見てしまったんですけど、私その時与那国語って初めて聞いたんですが、本当に全くわからない。
もう本当に外国語です、私にとっては。もう何もわからなくてびっくりしました。
これは、日本語を勉強している皆さんにもぜひ紹介したいと思ったんですね。
概要欄にもその動画のリンクを載せておくので、よかったらぜひ見てみてください。
日本語とどれだけ違うか比べてみてください。
皆さんは、日本語、そして日本の文化を勉強されていると思うんですけど、日本と言っても、その地域によってそれぞれ独自の文化や歴史や言語があります。
この動画をきっかけに、日本の中の文化の多様性にも興味を持ってもらえたら嬉しいです。
今日は日本の消滅危機言語についてお話ししました。
今日はここまでです。
じゃあまた次の動画でお会いしましょう。