
こんにちは。
ペッパーとキャロット、エピソード24「調和の木」というお話を読んでいきます。
調和の木、どんな木でしょう?
調和っていうのは、物事がバランスよく、全体として上手くまとまっている感じ、それを「調和している」とか「調和が取れている」って言います。
調和の木です。
じゃあ、読んでいきましょう。
冬になりましたね。雪が積もっています。
今もう夜ですけど、ペッパーの家にはまだ明かりがついています。
まだ起きているみたいですね。中から声が聞こえてきます。
調和の木が欲しいだと?
調和の木が欲しいだって?
ここに?
誰の声でしょうか。
声の主はカイエンでした。
カイエンの声でした。
カイエン、また怒ってますね。
いっつも怒ってますよね、カイエンは。
いかん!
「いかん」っていうのは、ダメだってことです。
ダメ。
我らは混沌の魔女だ。
私たちは混沌の魔女だ。そんなことはしない。
はい、ケイオサーは混沌の魔女でした。
混沌、カオス状態。だから、さっきのこの調和とは真逆ですね。
調和は、さっきも言ったように、上手くまとまっている、バランスが取れている、まとまっている状態。
混沌、カオスは、まとまっていないぐちゃぐちゃな状態ですよね。
だから混沌と調和は真逆です。
正反対です。
ケイオサーは混沌の魔女だ。
だからそんな、調和の木なんて要らない。
私たちには要らない。
これは前にも一度出てきた水晶玉ですね。
前、水晶玉でユーチューブを見たり、ゲームをしたりしてましたよね。
ペッパー、水晶玉で何か検索してるみたいです。
ここに映っているのはクリスマスツリーですね。
調和の木っていうのはクリスマスツリーのことみたいです。
今、冬ですからね。
クリスマスが近いのかな。
はい、ペッパーはここにクリスマスツリーを置きたいって言ってるんですね。
でもカイエンには、「いかん!」「ダメだ」「そんなの要らない」と言われてしまいました。
カイエンに反対されてしまいました。
ペッパー悲しそうです。
お前は破壊魔法の勉強に集中すべきだ。
破壊魔法って怖そうな魔法ですね。
この漢字、破る。紙をビリビリと破る時の破る。そして壊す、ですから、破壊はもうビリビリにして壊してしまうということです。
調和の木とか言ってないで、破壊魔法の勉強に集中しなさい!集中しなさいとペッパーは怒られています。
破壊魔法?この時期に?今?創造の魔法を学ぶのは?
創造というのは何かを作り出すことですから、これは破壊とは正反対、真逆ですね。
ペッパーは破壊の魔法よりも、何かを作り出す、新しく作り出す創造の魔法を学びたいです。
次の三つ月の会議は近づいている。
三つ月って何でしょう?
「みつづき」か「みっつづき」か、読み方分かりませんけど。
うーん...さっきここ月が3つ出てましたよね。ね、月が3つ出てます。
月が3つ出る...月が3つ出る季節に開かれる会議という意味かなと思います。
多分。ね、3つ月の会議が近づいてる。
会議はみんなで集まって話し合う会ですね。
ミーティングですね。
もうすぐ会議があるし、お前の試験もだ。
ペッパーもうすぐ試験もあるんですね。テストもあるんですね。
学べ、学べ、学ぶのだ!
そんなくだらないことで時間を無駄にするな。
くだらないこと。くだらないことっていうのは大事じゃないこと、重要じゃないこと。
そんな調和の木なんてどうでもいい。
大事じゃない、くだらないことに時間を使うな。
時間を無駄にするな。
それよりも、とにかく学べ!とカイエンが怒鳴っています。
ペッパーは、もううるさいって耳を塞いでいます。
指で耳を塞いでいますね。
バンっと強く扉を閉めて、カイエンは部屋から出ていきました。
さあ、ペッパーどうするんでしょう。
ぐぬぬ...くそぉ!っていう感じですかね。
うーん...って考えて、調和の木なしの冬だなんて絶対ありえない。
調和の木、つまりクリスマスツリーがない冬なんてありえない。
冬といったら絶対調和の木が必要。
それなら魔法で自分で木をゼロから作るしかない。ゼロから作るしかないかも。
ペッパー、立ち上がって拳を握って、よし!ゼロから木を作るぞ!って、やる気です。
そうだ!いい考えが浮かんだみたいです。
そうだ!ヒッピアとケイオサーの魔法を混ぜてみるのはどうかな。
ヒッピアは昔ペッパーがいた魔法学校ですね。
ヒッピアの魔法とケイオサーの魔法を混ぜて、融合させて木を作るのはどうかな。
大きい緑の木で小さな太陽系と星で輝くとか。
太陽系っていうのはこれです。
太陽の周りにたくさん惑星がありますよね。
水金地火木土天海と言って私たちは覚えます。
太陽に近い順番に。
これ水星ですけど、水星の最初の部分を取って、「水」。
これは金星ですけど、頭の部分を取って「金」。
これは地球ですね。地球の「地」っていう風に、こう、全部頭文字を取って水金地火木土天海って言ってこの太陽系の順番を、小学生の時かな?暗記しました。
水星、金星、地球、火星、木星、土星、次なんだ?
水金地火木土...天ですね。
天王星、海王星ですね。
はい、ペッパーのアイディアは大きい緑の木を作って、そこに小さな太陽系の惑星をつけて輝いている、そんな調和の木を作ろうというものでした。
はい、そういうアイディアが浮かびました。
ああ、これって完璧ね。
それってすごく創造的。とってもクリエイティブ。
でも、皆さん覚えてますか?
ペッパーはカイエンから破壊の魔法を勉強しなさいって言われてましたよね、確か。
でもその真逆の、創造的なことをしようとしています。
うーん...でもここではそんな種類の魔法は試せない。
ここじゃできない。
破壊魔法の勉強をしてないって教母たちは気づいてしまう、すぐに。すぐにバレちゃう。
ペッパー、ろうそくに火をつけています。
そして、うーん...と何か考えています。
それか...これなら、この方法なら上手くいくかも!と言って、本を開いて何か探し始めました。
タイムが書いてる。タイムは3人の教母のうちの1人でしたね。
タイムがここに書いてる。
小空間を作ってそこで試すようにって書いてある。
こんな、小さい空間、小さいスペースを作って、その中で試すようにってこの本に書いてありました。
うん、なるほど。
まぁ、破壊魔法は何かをぶっ壊す魔法ですから、危ないですよね。
だからこういう小さい空間を作ってその中でやりなさいと、このタイムが書いた魔法の本に書いてありました。
そして、あと結果はそこから持ち出さないこと。
安全のためにって。
破壊魔法をその空間の外に出すと危険なので、危ないので、安全のために中だけでやること、外には持ち出さないことと書いてありました。
ペッパー、この魔法のステッキを持って、「よし、仕事にかかりましょう!」と言っています。
仕事にかかる。仕事にかかりましょう。
仕事を始めましょうということですね。
キラララ。
下の階では教母たちが、新聞を読んだりお茶を飲んだりして、ゆっくりしています。
くつろいでいます。
その時、2階から「シュワッ」という音が聞こえました。
その音を聞いて、「あら、ペッパーが小空間を作ったのね」と言っています。
音とか光で分かったんですね。
あ、小空間作ってる。
よろしい。
よし。
破壊魔法の章の余白に書いた警告に従ったということじゃ。この人がこの破壊魔法の章を書いたクミンですね。
クミンが余白に警告を書きました。
余白というのは、これ漢字を見ると「余る」「白い」ですから、余っている白い部分のことです。余っている白い部分のことを余白って言います。
例えば、このページだったら、こっちに字が書いてあって、ここに余ってる白い部分がありますよね。
これが余白です。
余白。
はい、クミンが余白に警告を書いていました。
警告っていうのは「気をつけてください」「注意してください」っていうことです。
警告。どんな警告が書いてあったかというと、小空間を作って、その中で破壊魔法を試すこと。
そして、そこからは持ち出さないことでした。
あぁ、あの、あそこに、余白に書いておいた警告にちゃんと従ったんだなぁ。ペッパー。ちゃんと読んでその通りにしたんだなぁ。
教母様たちはペッパーが今、小空間を作ってその中で破壊魔法の練習をしているって思い込んでいるんですね。
てっきり破壊魔法の練習をしているものだと思っています。
でも実際にはペッパーは破壊魔法の練習はしてませんね。
教母様たちにバレないように、気づかれないように、その空間の中でこっそり調和の木を作ろうとしています。
でも3人は気づいていません。
気づいていなくて、「ああ、ペッパーちゃんと勉強してる」と思ってるんですね。
小空間ができました。
やった!
現実からは完全に切り離された、図書室の一部だけを閉じ込めた器みたいなものができた。
この小空間の中は、現実の世界からは切り離されています。
切り離されています。
魔法の練習にはもってこいの箱庭ができた。
箱庭っていうのはこれです。
こういうのです。
模型みたいな。建物とか景色とかを小さい箱の中に再現したもの。
箱の中に作ったもの。
魔法の練習にはもってこい。
魔法の練習をするのにぴったりな空間ができた。
さあ、傑作を作る時間!素晴らしい作品を作る時間が来た。
キラキラ。ポロン。なんか先っぽがくるんって渦を巻いた木ができました。
うーん...違う。
ドーン!
何これ?
今度はこの木の根元、ここ根元ですね。
木の根元が、鳥の足とか馬の足になっています。
シャン!小さいクリスマスツリーができました。
いい感じ。でもちょっと小さい。
キャロットが触ろうとします。
キャロット、触らないで。
ペッパー、本を見ながらクリスマスツリーにさらに魔法をかけていきます。
ポロン。そう、大きさを変えて。もっと大きくして、これで完璧!
この木を小空間から出して現実に持ってきても危険はなさそう。
さっきこの本には、外に出さないことって警告されてましたけど、ペッパーは「この木なら、これなら大丈夫そう。外に出しても大丈夫そう。
危なくなさそう。」と言っています。
「これはただの調和の木で、破壊魔法とは違う。破壊魔法じゃないから大丈夫。」と言っています。
小空間の外にこのツリーを出す気でいるんですね。
綺麗なツリーをうっとりした表情で見つめています。
これでよし!
あとはこの小空間を現実に配置して、混沌だってクリエイティブになれるって示すだけ。
木が完成したから、あとはこの小空間を外の現実の世界に置いて、そして混沌、カオスだってクリエイティブになれる、
新しいものを創造することができるっていうことを、教母様たちに示す、見せるだけ。
教母たちがどんな顔するか楽しみ。
驚くかもしれないし、おお、すごい!って感心するかもしれないし。
どんな顔するかな?どんな反応するかな?
ドーン!
ふむ、ペッパーが戻ったな。
小空間から外の現実の世界に戻ってきたな。
カイエン、さすがじゃな。
お主の教育方針でようやく成果が出たようじゃ。
お主っていうのは、お前。相手のことを言う時に、まぁ普通はあんま使わないんですけど、漫画とかアニメとかには出てきますよね。
「カイエンの教育のおかげで、やっと成果が出た。いい結果が出た。」って言ってタイム、喜んでます。
ありがとう、我が長よ。
この「長い」という文字、「長い」「長」という文字。
これは例えば会社のトップの人のことを社長って言ったり、市のトップは市長、町のトップは町長と言うように、
一番上の人、リーダーという意味がありますよね、この「長」という字には。
ここでもそういう意味で使われています。
私たちのリーダー。
でもこれは、これ一文字だと「ちょう」ではなくて「おさ」って読みます。
キャロット、タイム、カイエン、クミンを連れてすぐに戻るから、すぐに戻ってくるから、戻るまでこの木には何もしないで。
分かった?
ペッパーはタイムたちを呼びに行きます。
だから私が戻ってくるまでは何もしないでね。
分かった?
了解!
「じゃあすぐに戻るから」と言ってペッパーは部屋を出ました。
キャロットが木を見ていると、ブルッブルルッブルッと言って木が動き出しました。
そして、シューッと言って木が伸びました。
驚いて目がね、目玉が飛び出しています。
大変大変!
急いでペッパーを追いかけていきました。
ペッパーを呼びに行きます。
でも、ペッパーは気づいていません。
さあさあ見て、びっくりして!きっとこんなものは見たことないはず。
上の階に一緒に来て。自信満々で教母様たちに話しています。
その時。シュー!ドーン!バーン!小さかった木が巨大化して家の壁を突き破って、枝が家の外に飛び出しています。
そして、綺麗なツリーのオーナメントになっていた惑星も、ポーンって外に飛ばされています。
この余白に書かれていた「外に出しちゃいけない」っていう忠告を守らなかったので、こんなことになってしまいました。
ペッパーもキャロットもカイエンたちも、木の枝に引っかかっています。
ペッパーは苦笑いでこう言いました。
「結局のところ、結局、今回学んだのは破壊魔法だったのかも。」確かに、家を破壊しちゃいましたもんね。
はい、おしまい。
じゃあ今日はここまでです。
またね!
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