
これはでんでん虫です。カタツムリとも言います。
でんでん虫とカタツムリは同じです。でんでん虫と呼ぶ人もいるし、カタツムリと呼ぶ人もいます。私はカタツムリ派。私はカタツムリと言います。
今日は6月1日。今日から6月です。
日本では6月は雨が多い時期です。梅雨というんですが、6月は雨がよく降ります。これは桜です。
桜が咲く春。
暑い夏。葉っぱが紅葉する秋。
寒い冬。
四季がありますね。4つの季節があります。この春と夏の間に日本では梅雨があります。雨がよく降る梅雨があります。
梅雨になると、カタツムリをよく見かけます。
雨の日に外を歩いていると、葉っぱや塀にカタツムリがくっついています。ペタっとくっついてます。
今日は梅雨にちなんで、カタツムリの物語を話します。「でんでん虫の悲しみ」というタイトルの話です。でんでん虫の悲しみです。悲しみ。
喜びじゃなくて悲しみ。
悲しい気持ち。この人は作家です。新美南吉という作家が1935年に書いた短い物語です。
新美南吉が書いた話を少しだけ変えています。
少しだけ簡単な言葉に変えています。
じゃあお話を始めます。聞いてください。
「でんでん虫の悲しみ」
1匹のでんでん虫がいました。ある日、そのでんでん虫は大変なことに気がつきました。大変なことに気がつきました。
「私は今まで気づかなかったけど、私の背中の殻の中には悲しみがいっぱい詰まってるじゃないか。
この悲しみはどうしたらいいんだろう。」
でんでん虫は友達のでんでん虫のところに行きました。
「私はもう生きていられない。もう死んでしまいたい。」
と、そのでんでん虫は友達に言いました。
「なんだって?」と友達のでんでん虫は聞きました。
「私はなんて不幸せなんだろう。なんでこんなに幸せじゃないんだろう。
私の背中の殻の中には悲しみがいっぱい詰まってるんだ。」と初めのでんでん虫が話しました。
すると友達のでんでん虫は言いました。
「君だけじゃないよ。私の背中にも悲しみはいっぱいだよ。」
でんでん虫は「そうか…それじゃ仕方ない。」と思って別の友達のところへ行きました。
するとその友達も言いました。
「君だけじゃないよ。私だってそうだよ。私の背中にだって悲しみはいっぱいだよ。」
そこで、初めのでんでん虫はまた別の友達のところへ行きました。こうして友達を順々に、順番に訪ねて行きましたが、どの友達もみんな同じことを言うのでした。
みんな「悲しいのは君だけじゃない。私だって悲しみでいっぱいだ。」と同じことを言いました。そしてとうとうでんでん虫は気がつきました。
気がつきました。
「悲しみは誰でも持っているんだ。私だけじゃないんだ。
私は私の悲しみに堪えて生きていかなきゃ。」
そしてこのでんでん虫は、もう悲しい悲しいと嘆くのをやめたのです。おしまい。